親水性とは?

身近にある親水性機能を持った材料。例えば、衣服やタオル。これらに使用されている綿などは、親水性の機能により、水を基材表面に広げて内部に大量の水を溜め込む事が出来ます。

親水性とは、水が素材の表面になじむ状態(濡れた状態)のことを言い、物理化学的に言えば、親水性の官能基を有する素材の表面が親水性の性能を示します。

親水性の活用は、エアコン内のアルミフィンなどの表面に加工することで、内部の熱交換を効率的に行うために使用されたり、鏡などに塗る事で、曇り止めの効果(防曇効果)やガラス面の水滴による視界不良の解消(例:車のサイドミラーなど)、メンテナンスを頻繁に行えない機器内部の乾燥固形物蓄積防止対策など、目に見えない場所などでも、さまざまな分野で利用用途が広がっている機能です。

親水性と撥水性の違い

超親水状態親水状態撥水状態超撥水状態
高い親水効果により、極めて鋭角に水が濡れ広がるため、各種の汚れの洗い流し効果や曇り止め効果の機能が高くなり、基材の表面を長期的に良好状態で保つ事が可能となります水で汚れが洗い流される接触角は、30度程度の状態となります(上図参照)それ以上の接触角の場合には、水が濡れ広がらずに、部分的な水溜りの状態となり、洗浄効果は低下します水滴を作り、半球状態で基材表面に留まります(例:テフロンパン表面)水滴内の汚れが凝縮してし、表面に残りやすく状態となります。(水跡)表面が曇る発生要因にもなります。水滴が完全に球状となる事で表面に付いた水滴が転落する程の撥水状態になります。(例:ハスの葉の落水)表面に水滴がつかない良好な状態となりますが、高価で入手困難です。
接触角が小さい (親水性能が高い)    接触角が大きい(撥水性能が高い)